テイルズオブハーツR レビュー

━━新たな心と出会うRPG
テイルズオブハーツR(TOHR)はDS3部作の中では最も評価が高かった作品であるテイルズオブハーツのリメイク(公式ではリ・イマジネーションだが)である。
DS版ではアニメ版とCG版の2種類を出すというどの層に向けたのかわからない販売方法を取っていたが、今回は1種類のみ。開発はイノセントRと同じセブンスコードで、インセンスRと比較すると進歩が伺える。

━━ARC-LMBSによる戦闘システム
いつもの如く大層なネーミングの戦闘システムだが、基本的にはエクシリアに近い印象。通常攻撃4回でTPとTCの同時採用型であるが、エクシリアとの最大の違いは通常攻撃でTCを消費しないこと。エクシリアでは通常攻撃がTP回復以外の用途を為しておらずほぼ完全に死んでいたが、今作は通常攻撃の最後にブレイク属性が付与されていたり、特技と特技の繋ぎに通常攻撃が使えたりとかなり重要な役割を為している。
また、本作最大の特徴はチェイスリンクとガードカウンターである。
ガードカウンターはイノセンスRから採用された要素。敵を攻撃していると時々敵が強制割り込みの反撃をしてくるが、これに対してタイミングよくガードを押すことで通常攻撃回数及びTCが回復し、さらにコンボを継続させることが出来るというもの。
タイミング自体はかなり簡単で、初見の敵相手でも割と成功するレベル。こちらのハメに対する敵の対策に対する対策という面白い要素で、ボス相手に何度も決まると非常に気持ちがいい。
また、チェイスリンクはヴェスペリアのフェイタルストライクように、敵に攻撃を加えていくと発生するチェイスマーカーが発生した時にブレイク攻撃を当てることで敵をふっとばすことが出来、ボタンひとつでさらに追い打ちをかけることが出来るというもの。(最近のゲームで言えばカグラのエリアルに近い?)チェイスリンクの拘束時間はかなり長く、15秒~20秒ほど一方的に敵を攻撃し続けることが出来る上、何度もふっ飛ばしと追撃を行えるので、爽快感はシリーズ随一。
これらのシステムが良く出来ており、3Dテイルズの戦闘システムとしてはTOGfに次ぐほどの出来だと思う。
また、CPUが非常に優秀で、オート操作を眺めていると一人で敵を打ち上げて50コンボ、さらにチェイスリンクで追い打ちのようなことはザラ。同じ技を連打しがちな点はネックだが、CPU操作を見ていてもなかなか面白い。

━━蛇足のない安定したシステム
本作はシステム的な特徴に乏しく、オリジナリティという点では評価が低い。ソーマビルドによる成長やスキルシステムなどはどれもオーソドックスなものであり、料理や称号などもいつも通り。作戦が若干細かくいじれるが、これもガンビットほどの戦略性はない。
しかし、オーソドックスなシステム故に無難で分かりやすく、最近のゲームにありがちな無理矢理オリジナリティを出して失敗した、ということはない。携帯機なので遊びやすさを重視して、ややこしいシステムを採用しなかったのは良いと思う。

━━Vitaの水準に遠く及ばないグラフィックと演出
本作の数少ない不満点はグラフィックと演出がイマイチな点である。
元々テイルズはグラフィック面が微妙なシリーズではあるものの、PSPレベルのモデリングとそれ以下のモーションは流石に戴けない。PS3版の移植だが同時期に発売されたメルルのアトリエと比べるとグラフィックの差は明らかで、Vitaの性能を活かしているとは決して言えない出来。
そのため、各イベントシーンが非常に安っぽく、人形劇と揶揄されるレベルのものになってしまっている。
モーションがショボイ割に等身が高い点も人形劇っぽさを増長させている。
この点はイノセンスよりマシになったとは言ってもまだまだなので、TOTRを制作するならば特に演出面にもう少し力を入れて欲しいところ。

━━総評
★★★★★★★★☆ (8.5/10.0)
システムやストーリーはいつものテイルズでありマンネリ気味だが、とにかく戦闘システムの出来が良く最後まで飽きの来なかった良作。全体的にテンポが良く、サクサク進むので携帯機との相性は良い。
ただ、グラフィックはともかくとして演出がショボすぎるのでイベントシーンが見ていられない。イノセンスRはこれより酷かったらしいが、次回作ではグレイセスやヴェスペリアレベルの演出は欲しいところ。
ネットではストーリーの削除がある劣化版と叩かれていたようだが、DS版をプレイしていなければ問題なくプレイできる。何よりも戦闘が面白かったのでハーツ未プレイの場合や、特にストーリーに思い入れがない場合にはかなりオススメできる。
DS版ではアニメ版とCG版の2種類を出すというどの層に向けたのかわからない販売方法を取っていたが、今回は1種類のみ。開発はイノセントRと同じセブンスコードで、インセンスRと比較すると進歩が伺える。

━━ARC-LMBSによる戦闘システム
いつもの如く大層なネーミングの戦闘システムだが、基本的にはエクシリアに近い印象。通常攻撃4回でTPとTCの同時採用型であるが、エクシリアとの最大の違いは通常攻撃でTCを消費しないこと。エクシリアでは通常攻撃がTP回復以外の用途を為しておらずほぼ完全に死んでいたが、今作は通常攻撃の最後にブレイク属性が付与されていたり、特技と特技の繋ぎに通常攻撃が使えたりとかなり重要な役割を為している。
また、本作最大の特徴はチェイスリンクとガードカウンターである。
ガードカウンターはイノセンスRから採用された要素。敵を攻撃していると時々敵が強制割り込みの反撃をしてくるが、これに対してタイミングよくガードを押すことで通常攻撃回数及びTCが回復し、さらにコンボを継続させることが出来るというもの。
タイミング自体はかなり簡単で、初見の敵相手でも割と成功するレベル。こちらのハメに対する敵の対策に対する対策という面白い要素で、ボス相手に何度も決まると非常に気持ちがいい。
また、チェイスリンクはヴェスペリアのフェイタルストライクように、敵に攻撃を加えていくと発生するチェイスマーカーが発生した時にブレイク攻撃を当てることで敵をふっとばすことが出来、ボタンひとつでさらに追い打ちをかけることが出来るというもの。(最近のゲームで言えばカグラのエリアルに近い?)チェイスリンクの拘束時間はかなり長く、15秒~20秒ほど一方的に敵を攻撃し続けることが出来る上、何度もふっ飛ばしと追撃を行えるので、爽快感はシリーズ随一。
これらのシステムが良く出来ており、3Dテイルズの戦闘システムとしてはTOGfに次ぐほどの出来だと思う。
また、CPUが非常に優秀で、オート操作を眺めていると一人で敵を打ち上げて50コンボ、さらにチェイスリンクで追い打ちのようなことはザラ。同じ技を連打しがちな点はネックだが、CPU操作を見ていてもなかなか面白い。

━━蛇足のない安定したシステム
本作はシステム的な特徴に乏しく、オリジナリティという点では評価が低い。ソーマビルドによる成長やスキルシステムなどはどれもオーソドックスなものであり、料理や称号などもいつも通り。作戦が若干細かくいじれるが、これもガンビットほどの戦略性はない。
しかし、オーソドックスなシステム故に無難で分かりやすく、最近のゲームにありがちな無理矢理オリジナリティを出して失敗した、ということはない。携帯機なので遊びやすさを重視して、ややこしいシステムを採用しなかったのは良いと思う。

━━Vitaの水準に遠く及ばないグラフィックと演出
本作の数少ない不満点はグラフィックと演出がイマイチな点である。
元々テイルズはグラフィック面が微妙なシリーズではあるものの、PSPレベルのモデリングとそれ以下のモーションは流石に戴けない。PS3版の移植だが同時期に発売されたメルルのアトリエと比べるとグラフィックの差は明らかで、Vitaの性能を活かしているとは決して言えない出来。
そのため、各イベントシーンが非常に安っぽく、人形劇と揶揄されるレベルのものになってしまっている。
モーションがショボイ割に等身が高い点も人形劇っぽさを増長させている。
この点はイノセンスよりマシになったとは言ってもまだまだなので、TOTRを制作するならば特に演出面にもう少し力を入れて欲しいところ。

━━総評
★★★★★★★★☆ (8.5/10.0)
システムやストーリーはいつものテイルズでありマンネリ気味だが、とにかく戦闘システムの出来が良く最後まで飽きの来なかった良作。全体的にテンポが良く、サクサク進むので携帯機との相性は良い。
ただ、グラフィックはともかくとして演出がショボすぎるのでイベントシーンが見ていられない。イノセンスRはこれより酷かったらしいが、次回作ではグレイセスやヴェスペリアレベルの演出は欲しいところ。
ネットではストーリーの削除がある劣化版と叩かれていたようだが、DS版をプレイしていなければ問題なくプレイできる。何よりも戦闘が面白かったのでハーツ未プレイの場合や、特にストーリーに思い入れがない場合にはかなりオススメできる。
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