ゼノブレイド3 レビュー

ゼノブレイド3をクリアしたので感想を。クリア時間は63時間。ストーリー感想部分はネタバレありです。
1、2と傑作続きだったゼノブレイドシリーズですが、3も期待通り非常に良いゲームでした。
サブクエストはまだまだクリアしていないものも多いので、引き続きプレイしていこうと思いますが、とりあえずストーリークリア時点での感想です。
探索の面白さはシリーズ随一

ゼノブレイドシリーズと言えばやはり広大なマップ探索の楽しみがポイントの一つでしょう。
2はマップが最初から埋まっていたり、コレクションアイテムが無かったりと1と比べて探索の楽しみは劣っていました。
一方で3は上記の要素が復活し、コンテナや骸といったマップを埋めるご褒美も充実しているため、探索の楽しさはシリーズでも一番だと思います。
ただ、やはり気になったのは移動速度の遅さ。
中盤あたりで上げることが出来るようになるものの、マップの広さと合っていないような気はします。
乗り物やダッシュのような要素は欲しかったなぁというのは正直な感想ですね。
あとコレペディアはエリアでのコンプリートではなく、キャラの要求品目のコンプリートになってしまったため、どのアイテムがどこで手に入るのかが分かりにくく、コンプリート欲が1ほど出なかったのは残念。
1だと「このエリアはあと一つだから頑張って探そう」となったんですけどね。
戦闘は過去作の発展形だが・・・

戦闘システムに関しては過去作のものをベースにしており、1,2プレイ済みなら違和感なく入り込めると思います。
位置取りやヘイト管理を重視したシステムで、クラスごとに特徴もしっかり出ている点は素晴らしかったです。
最序盤こそやれることが少なく、特に過去作経験者は退屈に感じたと思いますが、クラスを変えられたり、アーツキャンセルが出来るようになったり、と段々やれることが増えていき、面白さも増していきます。
ただ、チェインアタックに関しては凄まじいダメージが出て爽快感はあるものの、やはり演出が冗長で時間がかかるのはマイナス。
敵の体力を大きく削るために必須なのですが、一度チェインが始まると数分は技の選択と演出をひたすらポチポチするだけというのはなぁ。
せめて大技の長い演出はキャンセルか短縮モードを入れて欲しかったです。
あと、オート戦闘は素晴らしいシステムでした。
AIもそこそこ頭が良く、ウロボロスやチェインアタックもしっかり使ってくれます。
明らかな格下相手でも時間がかかるシステムなので、オートにして放置しつつ、ソシャゲをポチポチというプレイはかなり快適。
ユニークやボスに使えないのは問題ないですし、次回作以降も続投してほしいですね。
ちなみに戦闘時ボイスは過去作ほどうるさくないものの、印象に残るセリフも少なかったです。
セナが本当に強いことと、ランツがもっと強い相手と戦いたいことしか覚えていないですw
サブクエストは量より質に

ゼノブレイドと言えば広大なマップと大量のサブクエストというイメージだったのですが、今作のサブクエストは量より質といった感じになりました(それでも相当な数がありますが)
特に仲間が増えるヒーロークエストやパーティメンバーの覚醒クエストは、ボイスも付いていてかなり力が入っています。
クオリティはピンキリですが、ものによっては非常に面白いものもあり、メインに組み込んでも良かったのではないかと思うくらいです。
まぁ、このサブクエストが楽しすぎるせいでメインが進まない&レベルを上げすぎてヌルゲー化するというのはもはやお約束ですねw
3話でニイナが仲間になるならそこまでレベルを上げちゃうよね。
UI周りはかなり改善されたが新たな課題も

2はアプデでマシになったとはいえ、UI回りがかなり酷いものでした。
3ではDEでもあった目的地へのナビゲーションだったり、目的地周辺マップをワンボタンで表示させたりとマップ回りはかなり秀逸に。
一方で今作で追加されたクラスチェンジ回りは不満が。
クラスチェンジ時に装備がオートで変更されのですが、マイセットや役割ごとの固定セットみたいなものを用意してほしかったです。
ノアのアンリミテッドソードなんかは絶対に付けると思うので、クラスを変えるたびに変更させられるのは苦痛です。
1キャラだけならそこまで負担でもないのですが、6キャラを頻繁にクラスチェンジさせていると流石に装備を変えるのが面倒になり、中盤以降はオート装備に任せてしまっていました。
他に細かい点ではメニューを開くと専用の微妙なBGMが流れたり、骸を送る際に1人だとスキップが出来なかったり、船の操作性が終わっていたり等ありますが、過去作と比較すると相当改善されていると思います。
さらに、UIではないのですが、Switchのハード性能の限界か、テレビモードでも3人以上キャラが写ると解像度が低下するのは気になりました。
この辺りはソフトではなくハードの問題なのですが、もう少し何とかならなかったのかなぁ。
ストーリーは個人的には物足りない(ネタバレ注意)

ストーリーに関しては残念ながらシリーズで一番微妙に感じました。
まず序盤に関しては1や2で出てきた種族が登場することもあり、過去作との繋がりが気になってしまい、正直コロニーがどうこうという小さいスケールの話はどうでもいいよとなってしまいました。
ヒロインの敵討ちという分かりやすい目的があった1、ヒロインを世界樹に連れていくという分かりやすい動機があった2と比較して、3では旅をする目的も動機も薄いんですよね。
コロニーに追われているし、とりあえずよく知らないオッサンに言われたシティとやらに行ってみるかくらいの感じなので、序盤は中々話に引き込まれず、無味無臭な印象。
4章でミオが残りの時間を強く意識しだしたあたりから、5章、6章のミオ消滅~復活あたりまではかなり盛り上がりましたが、そこから先は消化試合。
エンディングも説明不足感が強く、結局世界がどうなったのか分からず仕舞いでした。
個人的に一番の問題点は1,2と比較するとムムカやメツのような魅力的な敵キャラがいないところ。
エヌはまだマシな部類ですが、ヨランは鬱陶しいだけだし、エックスやゼットは正体がフワフワしたままだしで、倒したところで特に何も感じないんですよね。
加えて顔を隠している&名前が記号ということもあり、ほとんどの執政官は全く印象に残っていないレベル。
味方キャラは非常に魅力的だったので、勿体なかったなぁ。
総評

★★★★★★★★★☆ (9.5/10.0)
ゲームシステムとキャラの魅力は過去最高、ストーリーは物足りないという惜しい作品。
ストーリーに関しても、1と2に比べて微妙というだけで十分面白いものだったと思いますが、期待値は超えてくれませんでした。
とはいえ、ストーリー以外の出来は過去最高なので、クリア後のやりこみも進めていきたくなりますね。
とりあえず未クリアのサブクエストと、全ヒーローの覚醒イベントはこなしておきたいかな。
総じて非常に面白い作品になっているので、シリーズ経験者はもちろん、今作から入っても楽しめる内容になっていると思います。
- 関連記事
スポンサーサイト