ソウルハッカーズ2 レビュー

ソウルハッカーズ2 をクリアしたので感想を。クリア時間は25時間。ネタバレなしです。
25年ぶりのソウルハッカーズ新作ということで一部で話題になっていた本作。
私は前作は3DS版を少し触った程度なので思い入れはないのですが、かなりカジュアル寄りというか、ペルソナ寄りな感じになって不満も出ているようですね。
まぁ、ペルソナも3で路線変更をしたのだから、個人的には別に構わないような気もしますけど。
テンポが悪すぎる戦闘システム

本作は#FE開発チームが制作しているということで、戦闘システムもプレスターンではなく、サバトという追加攻撃を主軸に置いたシステムになっています。
中身としては弱点を突くとターン終了時に全体へ追加攻撃が出来るというもので、#FEのセッションをまとめて行う感じですね。
プレスターンほど弱点を突くメリットは大きくないものの、やはり弱点が大事になるシステムです。
中盤からスタック数を増やしたり、追加攻撃を付与したりできるようになるものの、そこまでやれることの幅が広がるわけではなく、やや単調なイメージ。
ただ、戦闘バランスは割と良好で、道中の雑魚を無視するくらいの進め方であれば難易度ノーマルでも割と歯ごたえがある戦闘が楽しめました。
まぁ、その進め方は後述の仲魔問題に繋がるわけですが・・・
と、一応褒めるところにも触れたのですが、問題は戦闘のテンポが悪すぎるところ。
システム的なところではなく演出的な問題で、とにかく各モーションが長い上、キャラとキャラの行動、敵味方のターンの切り替わり等に毎回ワンテンポ無駄な間があるため、見ていてだんだんイライラしてきます。
モーションスキップや早送りがあるならばこういう演出でも良いと思いますが、それがない本作では致命的。
とにかく終始時間だけが無駄にかかる仕様にイライラしながら進めることになるので、中盤以降は雑魚戦から逃げるようになりました。
(逃げるのにもコマンド選択後に無駄な待ち時間があったりして、それもまたストレスなのですが)
仲魔になるレベル制限が厳しい

メガテン系列のゲームと言えば仲魔システムなわけですが、本作では戦闘中に交渉するのではなく、ダンジョンを散策している自分の仲魔から紹介してもらう形で加入します。
私は戦闘中の交渉は別に好きでも嫌いでもないので問題ないのですが、古参のメガテンファンからは批判されそうな雰囲気ですね。
まぁ、それは良いとして本作の問題点は悪魔の加入レベル制限。
前述のとおり戦闘のテンポが終わっているため、出来るだけ雑魚戦を避けるようになった結果、全編通してダンジョンの雑魚よりも低レベルな状態が続きました。
するとダンジョン内で悪魔が加入してくれることになってもレベル制限に引っかかってしまうため、結局昔のダンジョンにミッションで訪れるときくらいしか仲間の加入チャンスがない状態に。
私のプレイスタイルが悪いと言われればそれまでなのですが、ボスより数レベル低いくらいなら普通に倒せる難易度ですし、レベルの設定値がおかしい気がするんですよね。
新規加入の仲魔が増えにくいために悪魔合体も中々実施できず、悪魔を高サイクルで入れ替えまくるというメガテン系の醍醐味みたいなものは味わいにくかったのは残念です。
あと、悪魔全書もかなり高価だったのも気になりますね。
終盤は割とお金が余ってきましたが、中盤くらいだとCOMPの強化に使いたいため、とても全書から悪魔を引き出す余裕がなかったです。
これもまた合体を気軽にできない要因でしたね。
ストーリーは浅いがキャラは良し

本作のストーリーはあっさりというか、サクサク進むというか、とにかく全体的に浅い作りでした。
テンポの悪い戦闘とダンジョン探索とサブクエストの合間に少しだけメインストーリーがあるといった感じで、25時間もプレイした割には内容が無かったですね。
仲間ごとに因縁のある敵なんかも出てくるのですが、バックグラウンドが大して語られないまま倒されていくため、プレイしている側としては何の感慨もなかったです。
一応ソウルマトリクスという、仲間の深層心理を見よう!みたいなダンジョンで語られたりもするのですが、それも大した内容ではない。
さらにラスダンでは今まで影も形もなかった敵が中ボスみたいな顔をして出てきてあっさり退場していくとか、もはや意味不明でした。
一方でパーティーメンバーに関しては、バーでの会話や食事等細かい会話イベントが多く、キャラも良かったと思います。
会話シーンでの表情の差分も豊富で、ソウルマトリクスとメインストーリーいらないから雑談パートをもっと増やしてくれと思うくらいには良い雰囲気だったと思います。
ただ、フランマの声に関しては擁護が出来ない。
ガチの子供が声を当てているらしいのですが、運動会のナレーションにしか聞こえない棒読み具合。
芸能人を起用したゲーム等にもありがちなのですが、声優の中に素人が混じると一気に没入感が下がるので勘弁してほしいです。
やるなら龍が如くシリーズくらい違和感がなくなるように頑張ってほしいものですね。
UX周りは相変わらずイマイチ

同チーム制作の#FEもUX周りは酷かったですが、本作も中々のもの。
#FEで感じた不満点に関しては割と改善されており、移動速度アップスキル(効果時間短すぎですが)やファストトラベルで店を指定できる等頑張りは見えました。
ただ、店を指定してファストトラベルを行うと、何故か店の中ではなく店の前に飛ぶため、マップのロードが挟まります。
店は一枚絵の背景だけなので直接飛べばロードも無いと思うのですが、なんでこんな仕様にしたのか・・・
さらにソウルマトリクスのダンジョンに行くためには、アクシス⇒ロビー⇒ダンジョンと3回もロードを挟まなければならず、アクシスの部分とか完全に不要なので、この設計に疑問を持たない制作陣はちょっとどうかしていると思います。
あと、セーフハウスに戻らないと回復が出来ないのも不便です。
せっかく作ったのだからセーフハウスのモーションを見てくれという意図なのかもしれませんが、ここでも移動にロードが挟まるので地味なストレス。
ソウルマトリクス攻略中なんて回復して戻るだけで何回ロード挟むんだよ!
総評

★★★★★☆ (5.5/10.0)
パーティーメンバーの雰囲気や雑談パートの会話は良いものの、それ以外が軒並み低水準ながっかりゲー。
とにかくテンポの悪さが致命的で、戦闘の全体的なもっさり感と頻繁に挟まるロードがプレイ意欲を削いできます。
ストーリーも特に驚くような展開があるわけでもなく、せっかく良いキャラ達を活かせていない点が非常に勿体ない。
戦闘バランスは割とよかったため、テンポの悪さを無視すれば戦闘そのものは結構面白かったとは思うのですが、全体の評価を覆すほどでもないかなぁ。
総じて#FEを低予算で作った感じの残念なゲームといった感じです。
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